★音楽はテクニックじゃないという人もいるけれど、
しっかりしたテクニックや知識がないと実はしっかりした演奏になっていないことになりますから。
■おー、いいですね。安いし。では手軽にスケールを学びたい方はそれを見ていただくとしまして、速弾きのためにそれ以外で大事なことを伺っていきたいのですが。
そうですねー。音楽の3要素ってあるじゃないですか。メロディとハーモニーと リズムですね。
これね、私的にはサウンド、つまり「音」を加えたい。
つまり音楽は3要素では なく、4要素だって思っているんです。
しかも順番はサウンドが1番。次にリズム、ハーモニー、メロディの順。これをきっちりやると演奏もしっかりまとまるし、音楽として成立します。
すっごく大事な順番ですよ。
■ということは速弾きもまずサウンド、次にリズムの順ということですか?
そうそう。スケールを弾けたとしてもサウンドやリズムが良くないと台無しです。
■ではサウンドとリズムのために普段からしておくべきことはどんなことでしょうか?
サウンドについては言葉では説明しにくいですが、明らかにいい音を作るためにはまずギターの生音がいいことが大事。
いい音がするギター、次にアンプ、最後にエフェクターかな。
音の追及は常にすべしですね。いい音がする楽器はやる気が出ますしね。
で、リズムの方だけど速弾きでリズムを出すためには1拍の中に、6なら6を感 じさせてあげることですね。
私はすべてのフレーズを6で割ったり、8で割ったりしてますよ。
■わかりやすく言うとどんなことですか?
たとえばドレミファソラシドを弾くとします。
これ音の数は8つですよね。これだと、6でループするのが厄介なので、例えば12にしてドレミファソラシドレミ ファソ(上り)、ファミレドシラソファミレドシ(下り)、というフレーズにし ます。
これを8で割って練習する。
真意は、音節を8で割るか6で割るかということで、8のものを8で割る場合、
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同じフレーズを6で割ると
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こうすると「音節」が変わって、全く別のフレーズになりますが、運指は一切同 じです。
それぞれ、1の番号のところにメトロノームが鳴るように練習するわけです。
一つの一連のフレーズをこのように使い回すのも大事です。
これが非常にいいトレーニングになります。
運指だけでなく、リズムのイメージのね。
リズム感を速弾きで出せるまでは練習あるのみですね。
■ギターのほうに何か工夫は必要でしょうか?
弦高は低いほうが断然速く弾きやすいのはみんな知っているよね。でも下げればいいってものじゃない。音がビビっちゃうとだめだし。
となると、ネックはなるべくフラットのものが弦高を下げやすい。ストラトとか若干Rがかっているのもあるし。
でね、弦高下げても生音でよく鳴るギターがいいですね。
■速弾きはかっこいいけれど、それをするために学ぶことで得するようなことはありますか?
たとえば、ギターじゃなくてもクラシック音楽やジャズにもいくらでも早いフレーズのものはあります。
それらはロックギターのように音が歪んでいるわけではないけれど、ものすごく音とリズムがいいんです。
そういうことまでわかって聴けるようになると、いろんな音楽がものすごく楽しくなりますね。
いろいろ聴くのが楽しくなると、結果的に自分の演奏にも活かされますしね。
あと、さっき言った練習をするとリズム感が養われるので、速弾きに限らず、遅いフレーズにもカッティングにもしっかり効果が現れます。
■なんだか速弾きを学ぶことでいろいろ広がりそうですね。
音楽はテクニックじゃないという人もいるけれど、しっかりしたテクニックや知識がないと実はしっかりした演奏になっていないことになりますから。
それとギターヒーローって時代によっていろんな人がいましたけど、速弾きなんかもどんどん早くなってきましたよね。
なのでまた歴史が塗り替えられる日が来ると思います。
もしかしたら音楽人の読者の中からそういうギタリストが出てくるかもしれませんね。
□ 荻窪ルースター
http://ogikubo-rooster.com
2013.本物に会いに行こう!!@荻窪ルースター
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未定
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