★できないこともできると言ってしまい、そして実際にできるようにする。 これも行動力なんです。
■なるほどプロミュージシャンとしてずっとやっていくにはまずは譜面ですね。
そうですね、僕は文字読めなくても生きていけますけど、譜面読めなかったら生きていけません(笑)。
逆に言えば譜面さえ読めるようになったらなんとかなりますよ。
■まさか譜面を読めるだけではだめですよね。その次に必要なものは何でしょうか?
性格がいいことが大事ですね(笑)。
同じ技量の人が二人いたとしてね、「あいつは性格悪いから、こいつに頼もう」みたいになりますから。
まあ、よっぽどずばぬけた有名人はまた別ですけど。
■なるほど水野さんご自身は性格がよかったんですね(笑)。
いやいや、逆でね(笑)。
実は全然、仕事が来なかったんですよ。
あ、俺嫌われているのかなって。
で、頭下げてあちこち回りまして。
能動的にになったらいいんですよ。
そう言えば、ひとりの若者が電話一本で人生が変わったことあるんです。
「僕、これできます」ってね。
そしたらそれ、「じゃ頼もうかな」ってことになった。
まあ、行動力ですよね。
ただ待っていても最初は仕事なんて来ませんから。
あ、先ほど性格がよいほうがっていいって言いましたけど、「なんでこいつが家建ててんの?」ってのありますね(笑)。
やっぱり性格関係ないですわ(笑)。
■え、そうなんですか?
まあ、あの人は例外かな(笑)。
性格はよいに越したことはありません。
仕事ですから文句言わないでやっていかなきゃならない。
どんな世界でも一緒です。
でもつらいんですけどね(笑)。
■やはり我慢が必要なこともあるのですね?
そうですね。
ただね、人間その現場に慣れてくるとなんか文句を言いたくなってしまう。
その度合いですかね。
我慢したほうがいいですよ(笑)。
■ははは。それはプロになってからのお話ですね。ほかに大事なことってどんなことでしょうか?
できないこともできると言ってしまう(笑)。
仕事を逃さないためには大風呂敷を広げるのも必要なんです。
もちろん、現場でできなければアウトですよ。
その日までにできるように必死にやっておくんです。
そうすると、結果、自分のスキルアップにもなって前はできなかったことができるようになるわけです。
僕もね、やばいことあったんですよ。
あるDVD出すときに、「それいいですね、やりましょう」と言ってみたのはいいんですが、家帰ってやってみたら難しくて弾けんのです(笑)。
こりゃまずいってことで、もう必死に練習しました。
もう腱鞘炎なりそうでしたよ。
部屋なんかもう湿布の匂いで充満してましたから。
なんとかできるようになってDVDも無事出ましたけど。
で、そういうのが増えればどんどん自分の仕事の幅も増えてくるでしょ。
できないこともできると言ってしまい、そして実際にできるようにする。
これも行動力なんです。
■水野さんのところに習いに来られている方の中にはプロのベーシストもいらっしゃるんですよね? プロになってもまだ習うのですか?
ベースがちゃんと弾ける、譜面も読める、リズムもいい。
でもまだ大事なことがあるんです。
それは理論ですね。
たとえば、理論が分かっているとベースソロの幅が広がるんです。
■理論を知らずともソロを取る人もいらっしゃると思いますが。
もちろん理論を知らなくてもソロは十分できます。
しかし、理論を知っていれば、ソロのフレーズももっと広がりが出てきますから。
水野さんはベースはもちろんすごいのですが、先生をされたり、教則本も出されていますし、バンドはものすごくやってますし、ミュージシャンもいろんな能力が必要なのかもしれませんね。
今日はありがとうございました。
□ 荻窪ルースター
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