第14回「先輩音楽人に聞け!」は北川涼さんです。

■北川涼(きたがわりょう)ギタリスト

AN SCHOOL OF CONTEMPORARY MUSIC ギター科、アレンジ科出身。

ドレミ音楽出版社、自由現代社などより 教則本、ビデオ、コードブックなどを出版。POPS、JAZZ、ROCK、BULESからキューバ音楽、サンバ、ボサノヴァなど 幅広い音楽を演奏。

これまで多くのミュージシャンのサポートをしている。


文・インタビュー 佐藤ヒロオ(さとう ひろお)

1962年9月18日生まれ。
毎晩、トッププロミュージシャンが演奏していることで全国的に知られるライブハウス「荻窪ルースター」のオーナー。著書「荻窪ルースター物語」、「ライブハウス オーナーが教える絶対に盛り上がるライブステージング術」(ポット出版)がある。


★音楽人の読者の方はギターを弾いておられる方も多いのではないでしょうか?

その多くの方は自分たちのバンド活動を通してギターを弾いているのかもしれません。

アマチュアバンドを活動する上ではそんなにいくつものバンドを並行して行わないものですが、プロのギタリストとして活動されている方々の中にはバンドではなく、個人のミュージシャンとして演奏現場に呼ばれる人も多いのです。

しかし、それが毎晩のように違う方々と演奏するとなるとあらかじめみんなでスタジオ練習するという時間はありません。

つまり、即戦力が求められ、それをこなせなければ仕事は来ないのです。

そこで今回の「先輩音楽人に聞け」はそんな演奏活動を毎晩のように続けているギタリストの北川涼さんに様々なお話を伺ってみました。


■北川涼さんは本当にいろんなところで演奏していますが、現場はどんな場所が多いですか?

○最近、一番多いのはライブハウスかなあ。ライブハウスと言っても、ロック系のところはほとんどないけれど。バーやレストランみたいなところも多いね。

あとは、歌手のサポートとかだとコンサートホールもあるし、ディナーショーみたいな感じだとホテルとか。

現場はいろいろだけど、自分からは選べないよ。

■演奏する曲は毎日違うと思いますが、ジャンルもいろいろですよね。

○そうだね。すっごく幅広いよ。

だってその人のオリジナルの場合もあるし、たとえ、オリジナルでもボサノヴァ調だったり、ジャズ調だったりするから。

でも割合から言えば、カバー曲の方が断然多いかな。

その場合もシャンソンとかポップスとかその日によって違うよ。

■ジャンルもそうですが、アレンジと言いますか、レコードをコピーして演奏するわけではないケースがやはり多いですよね。

○そうそう。

わかりやすく言うと、原曲にオーケストラが入っていたとしても、その曲をその日は4人とか3人とかで演奏したりするわけでさ、そうなるとレコードと同じところだけ弾いていたのではだめだし、臨機応変な感じで対応しているかな。

■それらは当日現場で決まって行くのですか?

○うん、たとえばリーダー的な人がいて、それが歌の人だとしたら、その人がだいたいこんな感じでやりたいって言ってくるんだよね。

歌の人だってメンバーの編成をちゃんとわかって曲決めてきてるから、それを当日、現場のリハーサルでやってみたりしてね。

■曲はあらかじめわかっていないのですか?

○場合によるかな。初めての人とするときには譜面や音源があらかじめもらえる場合が多いかなあ。

でもさ、それが月日が経って、何度か一緒に演奏するようになると曲もストックされるし、お互いの感じもわかってくるから、当日でいいやみたいなこともあるね。


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